化学物質

2006年07月26日

 

水俣病公式確認50年を迎えて

Keywords:  化学物質  地方自治体 

 

今年は水俣病が公式に確認されてから50年。熊本県水俣市では、1990年から「環境創造みなまた推進事業」を展開、1992年に環境モデル都市づくり宣言、環境水俣賞の創設や環境マイスター制度など、「水俣病の犠牲を無駄にしないまちづくり」を進め、世界のリーダー的環境都市の1つとなっている。

水俣病問題では数次に渡る民事訴訟を経て、2004年に国や熊本県の行政責任を認める判決が最高裁で下され、発生から半世紀かけて一応の決着をみることになった。しかしながら、患者の高齢化など多くの問題をいまだ抱えており、この節目の年に、この問題を様々な角度から見つめ直すために「慰霊」「教訓」「地域福祉」「もやいづくり」をキーワードに慰霊式など様々な事業が実施されている。

水俣湾周辺の水俣病は、「公害の原点」とも言われ、地元の化学会社の工場から八代海に排出されたメチル水銀化合物が、食物連鎖を通じて魚介類の体内に蓄積され、これを日常的に食べた住民の間で発生した中毒性神経疾患であり、1956年に初めて水俣病患者が報告された。その後、政府が正式に公害病と認定したのは1964年。「公害健康被害の補償等に関する法律」に基づく認定患者は2,265人(2002年2月末累計)に及ぶ。



水俣を伝えつづけるために 水俣フォーラム (関連のJFS記事)
http://www.japanfs.org/db/633-j


登録日時: 2006/07/26 11:15:56 AM

英語記事はこちら


 


 

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