生物多様性・食糧・水

2009年03月03日

 

農林水産省、シンポジウム「農業に有用な生物多様性の指標開発」を開催

Keywords:  生態系・生物多様性  政府 

 


農林水産省では、2010年に名古屋で開催予定の「第10回生物多様性条約締約国会議(COP10)」と、その年を目標に定めた「生物多様性の損失速度を顕著に減少させる目標年」に向けて、2008年11月27日にシンポジウム「農業に有用な生物多様性の指標開発」を開催した。

「農業に有用な生物多様性」とは、持続的な農業を実現するための重要な資源の一つと認識されているもので、農業経営面などを考慮し、土着天敵などを活用した環境負荷の小さい農業を効果的に進めていく際、指標となる生物種の選定と評価手法の確立が急がれている。農水省では2008年4月より2年間の研究プロジェクトを立ち上げ、指標の候補となる生物種を選定し、農法・農業技術の生物多様性の保全効果を明らかにすることとしている。

今回のシンポジウムでは、環境保全型農業の推進に向け、農業現場での生物多様性を維持・向上させる技術を体系的に確立することや、生物多様性の維持・向上の取り組みが農業・農村にもたらすメリットについて国民に提示するために、現時点までの研究報告やヨーロッパでの事例などが紹介された。

今後、このプロジェクトは、指標研究が進んでいるヨーロッパの研究者との意見交換、各地での検討会議などを経て、2010年3月までに2年間の研究成果をまとめることを予定している。

「農業に有用な生物多様性の指標開発」の開催について
http://www.s.affrc.go.jp/docs/press/081020_1.htm
農業に有用な生物多様性指標及び評価方法の開発
http://www.maff.go.jp/j/kanbo/kankyo/seisaku/
s_senryaku/seibutu_tayo/pdf/06_data2.pdf

「環境立国・日本」に向けた「21世紀環境立国戦略」閣議決定(関連のJFS記事)
http://www.japanfs.org/ja/pages/024575.html

登録日時: 2009/03/03 06:00:15 AM

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