交通・モビリティ

2008年12月03日

 

道路と線路を走るDMVグッドデザイン賞特別賞を受賞

Keywords:  交通・モビリティ  企業(非製造業) 

 

JFS/JRHokkaido DMV
Copyright 北海道旅客鉄道株式会社


2008年10月8日、JR北海道が市販のマイクロバスをそのまま活用し開発したデュアル・モード・ビーグル(DMV)が、(財)日本産業デザイン振興会主催による2008年度「グッドデザイン・サステナブルデザイン賞」を受賞した。DMVとは線路と道路のどちらも走行可能な乗り物。JR北海道は2004年その開発に成功し、2007年4月に実用化に向け試験的営業運行を開始した。

同社のDMVはベースがマイクロバスであるため、購入費、燃費、保守費など従来の鉄道車両に比べ、低コストかつ省エネ運用が可能、輸送量にあった小型・軽量化も図れる。また、乗客を乗せたままで道路とレールの乗換えが可能であり、所要時間はわずか15秒程度。既存のレールと道路をそのまま走行するため大規模なインフラ整備の必要がない。

道路走行はバスと同様に前後ゴムタイヤで走行するが、線路走行は前後に格納した鉄車輪を載線させ、線路上に載った後ゴムタイヤ(内輪)の駆動で走行する。実用化に向け工夫された技術の一つとして、後軸にかかる荷重を後ゴムタイヤ駆動輪と後ガイド輪に最適値で配分する制御方式を採用。ゴムタイヤの磨耗を抑え、同時に走行安定性を向上させた。

約75年前 DMVのような乗り物はイギリスやドイツなどで開発が試みられたがいずれも実用化にはいたらなかった。DMVの低コスト・省エネルギー・利便性という特性を有効に活用することで、少子高齢化、モータリゼーションなどの影響により経営状況が悪化している日本の地方公共交通機関を地域にあった形態で再編できると期待されている。

JR北海道 デュアル・モード・ビーグル(DMV)
http://www.jrhokkaido.co.jp/new/
dmv/about.html

JR北海道、デュアル・モード・ビークルを2007年4月から試験運行(関連のJFS記事)
http://www.japanfs.org/ja/pages/024271.html

登録日時: 2008/12/03 06:23:01 AM

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