2005年02月18日
Keywords: 交通・モビリティ 再生可能エネルギー 大学・研究機関 政府
中央農業総合研究センター(NARC)は2004年8月、100%バイオディーゼル燃料を使う業務用マイクロバス1台の運行を開始した。この燃料は、NARCが新たに開発した、ナタネ油やヒマワリ油、廃食油をバイオディーゼルに変換する技術「STING法」によって精製したもの。
同技術は超臨界メタノールを利用するもので、従来のアルカリ触媒法で問題となっていたグリセリンなどの副生物を生成しないため、製造時に廃棄物がほとんどでないバイオディーゼル燃料を精製できる。
STING法で製造したバイオディーゼル燃料は軽油と比べると、排気ガス中の窒素酸化物(NOx)は4割、炭化水素(HC)は3割削減され、坂道を上るなど負荷時の黒煙はほとんど発生しない。また廃食油を原料にすると、生産コストは1リットル当たり78円と試算され、市販の軽油と同等となる。
同センターでは、水田や畑を中心に3ヘクタール規模でナタネとヒマワリの輪作試験を実施しており、そこで生産される食用油を使用後に廃食油として回収してバイオディーゼル燃料を精製し、同センター周辺地区のトラクタ燃料などをまかなうというエネルギーの地域循環・自給モデルを計画している。業務用マイクロバスの燃料自給はその一環。
http://narc.naro.affrc.go.jp/chousei/shiryou/press/natane/index.htm
登録日時: 2005/02/18 10:06:42 AM
英語記事はこちら