エネルギー・地球温暖化

2004年08月10日

 

廃木材からメタノール製造 中部電、初の試験設備稼働

Keywords:  再生可能エネルギー  企業(製造業)  企業(非製造業)  地球温暖化  大学・研究機関  環境技術  生態系・生物多様性 

 

中部電力は、三菱重工業および独立行政法人産業技術総合研究所と共同で、廃木材等の木質系バイオマス(生物資源)から液体のアルコール燃料(メタノール)を製造する日本初のパイロットプラントの運転を、2004年5月17日より開始した。

このプロジェクトは、同社の川越火力発電所(三重県川越町)構内に建設したパイロットプラントを用いて、バイオマス原料の前処理からガス化、メタノールの製造までを一貫したシステムとして検証し、実用化の可能性を評価するもの。プラントは同年11月まで毎月1週間程度運転し、1日当たり2トンの廃木材から20リットルのメタノールを製造する。

木質系バイオマスは国内に豊富に存在するため、自給自足が可能な資源として近年注目されている。またバイオマスの燃焼により排出されるCO2は、植物の成長時に吸収されるCO2に相殺されるので、究極のCO2対策としても期待が高い。しかし他の燃料と比べて輸送時の体積が大きいため、これまでは当該地域での小規模な利用に限定されていた。

今回の技術は、伐採木やダム流木等の木質系バイオマスを、輸送・貯蔵・取扱が容易な液体燃料に転換して有効利用できるという点で画期的である。これにより、従来の液体燃料(軽油やLNG)の代替として、小型ボイラやコージェネレーション(熱電併給)システム、さらには燃料電池の燃料として利用可能となる。また本技術にはバイオマスのあらゆる部分(茎、葉、実など)を利用でき、燃料への転換効率が高い(重量比で40-50%)という特長がある。




http://www.chuden.co.jp/corpo/publicity/press2004/0513_1.html




登録日時: 2004/08/10 01:44:53 PM

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