エネルギー・地球温暖化

2010年06月14日

 

経済産業省 バイオ燃料の持続可能性基準について報告書を公表

Keywords:  再生可能エネルギー  政府 

 


経済産業省は、農林水産省、環境省と連携し、「バイオ燃料導入に係る持続可能性基準等に関する検討会」を開催し、2010年3月5日に報告書を公表した。バイオ燃料については、LCA(Life Cycle Assessment)での実際のCO2削減効果や食料競合、生態系の破壊、供給安定性といった問題が世界的に顕在化し、日本でも持続可能性基準を検討することが求められている。

報告書のポイントは次の3点。1)「LCAでのCO2削減効果」ガソリンのCO2排出量に比較してLCAのCO2削減水準が50%以上あるのは、ブラジル産の既存農地のサトウキビと、国産の一部(てん菜、建築廃材)のみ。LCAのCO2削減水準を50%に設定することがひとつの方向性。

2)「エネルギーとしての供給安定性」ブラジル産の既存農地の輸出拡大には限界があり、国産については2020年に原油換算40万klの増産が可能との試算がある。エネルギーセキュリティの観点から高い自給率を目指すことが必要。

3)「食料競合等への対応」関係省庁が連携して、バイオ燃料導入による影響を注視し、原因分析と対処法を検討していくことが必要。また、草や木のセルロースから製造するバイオ燃料の技術開発、展開が重要としている。

農林水産省、国産バイオ燃料を2011年度に5万kl生産目標(関連のJFS記事)
http://www.japanfs.org/ja/pages/024698.html
農林水産政策研究所 バイオ燃料政策が農産物の価格に及ぼす影響を分析(関連のJFS記事)
http://www.japanfs.org/ja/pages/029053.html

「バイオ燃料導入に係る持続可能性基準等に関する検討会」報告書について
http://www.meti.go.jp/press/20100305002/
20100305002-1.pdf

登録日時:2010/06/14 06:00:15 AM

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