エネルギー・地球温暖化

2009年04月05日

 

世界初、触媒を使わないバイオディーゼル燃料油製造実証試験に成功

Keywords:  再生可能エネルギー  企業(製造業)  大学・研究機関 

 

農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)食品総合研究所、東京大学、滋賀県立大学、鹿島建設は2008年12月12日、世界で初めて「無触媒過熱メタノール蒸気法」実証試験施設によるバイオディーゼル燃料(BDF)製造に成功したと発表した。

BDFは油脂の分子から脂肪酸を取り出し、メタノールと反応させて脂肪酸メチルエステル(FAME)に変換することで製造される。この反応を促進する触媒として苛性ソーダ等を使うアルカリ触媒法が普及しているが、製造工程が複雑であり、発生する廃水の処理を必要とし、コスト、環境負荷の点で問題がある。

新技術は触媒を使わず、高温に加熱した原料油と高温のメタノール蒸気をほぼ大気圧で反応させてFAMEが製造できるため、設備構成はシンプルで、廃水・廃液の発生がほとんどなく、副産物として純度の高いグリセリンが回収できるという特徴を持つ。

1日当たり500リットルの原料油から400リットル以上のBDFを連続製造する能力のパイロットプラントで実験し、パーム油を主体とした廃油から1日当たり425リットルのFAME製造を確認した。今後本施設でデータ収集を継続し、本技術の実用化を進める考え。

触媒を使わないバイオディーゼル燃料製造技術
http://nfri.naro.affrc.go.jp/research/press/081212.pdf
(独)農業・食品産業技術総合研究機構
http://www.naro.affrc.go.jp/

登録日時: 2009/04/05 06:00:15 AM

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