エネルギー・地球温暖化

2009年03月14日

 

雪山を長期保存して空港ビルの冷房に活用

Keywords:  再生可能エネルギー  企業(非製造業)  環境技術 

 

JFS/Cool Airport
Copyright 東京航空局


北海道の新千歳空港で、雪の冷熱エネルギーを活用して空港のターミナルビルを冷房しようという「クール・プロジェクト」を、国土交通省東京航空局が進めている。空港除雪により集雪した雪で空港敷地内に、縦横100メートル×200メートル、高さ8メートルから最大15メートル程度の雪山を造り、被覆材で覆って夏期まで保存、融けた冷水をターミナルビルの冷房に役立てようというもの。今後、雪冷熱を供給する営業者を募り、2010年春からの運用を目指す。

同局は2008年の1月から3月にかけて、最大で縦横約100メートル、高さ約10メートルの雪山を3カ所造成。異なる素材の断熱材で覆い、9月上旬までの5カ月間、断熱材の性能や雪の融け方などの実験を行った。雪山の高さの低下は5カ月間で2~4メートル程度で、盛夏期の7月から8月の1カ月では0.5~1メートル程度となった。同局はこの実験結果により断熱材で覆った雪山の長期保存が可能と判断。2009年度の冬から運用に向けて雪山を造成する予定である。

新千歳空港では、国内線と新国際線ターミナルビルの両ビル全体で既存の冷房システムに使うエネルギーのうち最大で約3割を雪冷熱利用に変更することで、年間2,100トンのCO2が削減されると見込んでいる。

新千歳空港ターミナルビル
http://new-chitose-airport.jp/ja/

登録日時: 2009/03/14 06:00:15 AM

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