2009年01月31日
化学大手の三井化学は2008年8月25日、「CO2化学的固定化技術」の工業化実現への第一歩として、CO2分離・濃縮およびメタノール合成工程を実用化技術として確立するため、実証パイロット設備を建設すると発表した。
「CO2化学的固定化技術」とは、工場などから排出されるCO2と水の光分解などから得られる水素からメタノールを合成し、そのメタノールから化学製品(オレフィン類、アロマ類)を製造する技術。工業化すれば、原油に代わる化学製品の原料を確保できるとともに、温暖化の原因であるCO2の大幅な削減が可能になる。
実証パイロット設備は、能力が年間約100トン(メタノール換算)で、同社大阪工場に建設する。2008年10月着工、2009年2月完工、2010年3月をめどに実用化技術確立を目指す。メタノール合成に使用する触媒は、1990年から1999年に地球環境産業技術研究機構(RITE)との共同研究「化学的CO2固定化プロジェクト(NEDO委託事業)」の成果として開発した高活性触媒で、現在さらに改良を進めている。
CO2からのメタノール合成プロセスの実証パイロット設備建設について
http://jp.mitsuichem.com/release/2008/
2008_0825.htm
登録日時: 2009/01/31 06:00:15 AM