化学物質

2005年06月21日

 

東京都、光化学オキシダントの上昇要因を解析

Keywords:  化学物質  地方自治体 

 

東京都は、2005年2月1日、2年間検討を行ってきた「光化学オキシダント対策検討会」の最終報告を発表した。光化学オキシダントは、大気中の窒素酸化物や非メタン炭化水素が太陽光(紫外線)を受けて、光化学反応により生成される二次汚染物質。光化学スモッグを引き起こし、人の目や喉に痛みを与えたり、植物の葉を痛めたりする。

今回、関東1都6県の地域を対象に過去27年間にわたる膨大な大気汚染監視データを用いて、主に気象要素と原因物質の両面から要因解析が行われ、近年首都圏において光化学オキシダント濃度が上昇している要因が日本で初めて解明された。

気象要素については、気温・風速などの他の気象要素と比べて、とくに日射量が大きくなると光化学オキシダントの濃度が高くなりやすいことがわかった。また、原因物質については、窒素酸化物の濃度に対して相対的に非メタン炭化水素の濃度の比率が高くなると、高濃度オキシダントが出現しやすいことが明らかになった。

非メタン炭化水素などの揮発性有機化合物(VOC)の主な発生源は、塗装工程、印刷工程などを持つ工場や事業場のほか、ドライ機を持つクリーニング店、ガソリンスタンド、自動車など。都では、この解析結果をもとに、揮発性有機化合物(VOC)のさらなる排出削減対策に取り組む。




登録日時: 2005/06/21 10:50:44 AM

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