2011年08月06日
Keywords: 環境技術 再生可能エネルギー 大学・研究機関
A1株 : Copyright 京都大学
京都大学村田教授らが世界で初めて、コンブ、ワカメ類などの褐色海藻類の主成分であるアルギン酸(乾燥藻体の30から60%を占める)からのエタノール生産技術を確立したことを2011年4月28日に発表した。
スフィンゴモナス属細菌A1株の細胞改造と培養工学的解析により、アルギン酸からのエタノール生産が可能になったもので、好気培養下、2から3日間で13g/Lのエタノールの生産が可能であるという。
化石燃料代替エネルギーの生産や地球温暖化問題の低減を目的に、デンプンやセルロースからのエタノール生産が国内外で検討されている。しかし、陸上のバイオマスを原料とした場合、その供給量、運搬、食料との競合性、更にはセルロース分解時の環境負荷などの諸問題があるため、海洋バイオマスからエタノールを生産する技術の確立を目指した。
本研究成果は、2011年度日本農芸化学会大会でトピックス賞を受賞した(東日本大震災のため学会中止・発表中止)。エネルギー・環境関係の専門誌(Energy&Environmental Science:インパクトファクター 8.5)に掲載された。
登録日時:2011/08/06 06:00:15 AM