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2011年07月02日

 

LIXILと大同大学 太陽電池冷却による発電効率向上の実証実験を開始

Keywords:  環境技術  企業(製造業)  再生可能エネルギー  大学・研究機関 

 

JFS/Company, University Begin Experiments to Cool Solar Cells for Improving Efficiency
Copyright 株式会社LIXIL

建材・住宅設備機器の大手企業であるLIXILと名古屋市にある大同大学は2011年3月25日、保水セラミックスを用いた太陽光発電効率向上システムに関する実証研究を開始した。実験はあいち臨空新エネルギー実証研究エリアに設置されている多結晶シリコン型太陽光発電システムを使って行われる。

太陽光発電の主流となっている結晶シリコン系太陽電池は、温度上昇とともに発電効率が低下するという課題をかかえている。特に、太陽電池モジュール表面温度が摂氏50度から60度になる夏場には、発電効率が10パーセント以上低下する。LIXILと大同大学は、LIXILが開発した環境素材「保水セラミックス」を用いて太陽電池を冷却し、発電効率を向上させるための共同研究を行ってきた。

「保水セラミックス」は、保水率60パーセント以上という高い保水性能と毛細管現象による優れた蒸発性能を持ち、これまでに、ゲリラ豪雨抑制・ヒートアイランド緩和のための実証実験に使われてきた。これを太陽電池モジュールの裏面に設置すると、散水によって保水セラミック内に蓄えられた水が蒸発し気化熱を奪うことで、太陽電池は冷却され発電効率が向上する。

実証実験では、散水方法、保水セラミックスの形状などを変えた6種類の試験条件で太陽光パネル(2.5kW)の出力データを同時並行で収集することで、冷却効率の高い形状を把握し、最も効率的なシステムを把握する。2013年3月に最終成果報告を予定している。

大同特殊鋼、集光式太陽光発電の実証プラントを建設(関連のJFS記事)
http://www.japanfs.org/ja/pages/028685.html

登録日時:2011/07/02 06:00:15 AM

English  

 

参照元

太陽電池冷却による発電効率向上を目的に新環境素材「保水セラミックス」の実証研究をスタート
http://inax.lixil.co.jp/company/news/2011/060_eco_0325_782.html
ゲリラ豪雨抑制・ヒートアイランド緩和の効果確認を目的に新環境素材「保水セラミックス」の実証試験をスタート
http://inax.lixil.co.jp/company/news/2010/060_eco_0804_649.html


 

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