2010年04月25日
Keywords: 環境技術 大学・研究機関 生態系・生物多様性
森林総合研究所は2010年1月19日、筑波大学、琉球大学、ロシア科学アカデミースカチョフ森林研究所、株式会社ダルトン、沖縄県林業試験場、京都大学、ムラワルマン大学と共同で根を含む樹木全体の呼吸量の推定手法を開発したと発表した。
森林生態系は、地球温暖化の緩和効果が注目されているが、その炭素収支は、樹木の光合成による炭素吸収量と呼吸による炭素放出量との差し引きで決まる。特に、温度によって変化する呼吸量が、炭素収支を左右する重要な要素となる。
これまで、個体の大きさと個体呼吸の関係式を基に、数多くの森林生態系の炭素収支研究が行われてきたが、測定の困難さ、樹種や生育環境の多様性などから、根を含めた個体呼吸を推定する一般式は定まっていなかった。
今回の研究では、発芽直後の芽生えから大木まで対応できる、20種類以上の大きさの測定装置を開発。熱帯の東カリマンタンから亜寒帯のシベリアにわたる64種類271本の「根を含む全個体の呼吸」を直接実測し、個体呼吸の一般的な推定手法の開発に成功した。
実生から大木までカバーする樹木個体呼吸推定式の開発により、
炭素収支研究が飛躍的に前進
http://www.ffpri.affrc.go.jp/labs/kouho/Press-release/
2009/20100119/mix20100119.html
登録日時:2010/04/25 06:00:15 AM