エネルギー・地球温暖化

2007年02月19日

 

東レ、新開発の燃料電池用炭化水素系電解質膜の実用化へ

Keywords:  再生可能エネルギー  企業(製造業) 

 

東レは、2006年11月3日、ナノレベルでの分子構造制御技術を駆使し、水素を燃料とする燃料電池自動車などに適した炭化水素系電解質膜の開発に成功したと発表した。

従来の炭化水素系電解質膜の最大の欠点であった堅くて脆い点を改良し、引張り伸度が約2.5倍、引裂強度が約5倍(同社比)。フッ素系電解質膜と比較して、水素透過率が約10分の1と低く、すぐれた耐久性と発電性能の両立が可能となった。

現在、燃料電池の電解質膜として主に検討されているフッ素系電解質膜は、高コスト、環境汚染の懸念、化学的耐久性が不十分などの課題を抱えているため、フッ素を含まない炭化水素系電解質膜の開発が国内外で活発に推進されている。

今回開発された電解質膜により、水素を燃料とする燃料電池(PEFC)自動車、定置用燃料電池、携帯機器用燃料電池などの高性能化・長期間使用が実現、その本格的な実用化が進むと期待される。また、メタノールを燃料とするDMFC型燃料電池への適用も可能で、ノートパソコンや携帯電話などのモバイル電子機器等の小型化や長時間使用への貢献も望まれる。




登録日時: 2007/02/19 12:10:22 PM

英語記事はこちら


 


 

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