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日本の持続可能性は約19%減退(対90年比)

JFSでは、持続可能な日本を測定する、20のヘッドライン指標を選別。この指標を用いて日本ではじめて日本全体の持続可能性を定量評価しました。
2050年を目標値(100点満点)として、2005年現在の数値は33.5点、1990年の41.3点であり、対90年比で約19%、全体的な分析として、個別にはいくつかポジティブな動きも見られるものの、日本全体では持続可能な日本に近づくよりは、遠ざかりつつあるという試算結果が出ました。

1.環境

環境については、温暖化や資源循環・廃棄物に関しては、様々なセクターのここ数年の努力にもかかわらず、結果数値の改善に容易につながらないことは大きな課題です。

しかし一方、グリーンコンシューマの増加や社会全体の環境意識は確実に高まってきていること、また水・土・空気の健全さも総じて改善傾向があることなどから、トータルでは90年に比べやや数字的にはよくなっています。
環境負荷の観点からは持続可能性は決して高まっていませんが、環境リテラシーの着実な向上を評価し、それに希望をこめて、このように試算しました。

環境ヘッドライン指標の中では、温暖化の解決が現在の最重要課題と思われます。

2.経済

経済に関しては、将来世代との公平性の観点から、債務残高が大幅に増加していることは大きな問題であり、この結果90年比で全体のスコアが悪化しています。

また持続可能な自立型経済の観点からは、経済の基幹となる食糧・エネルギー自給率が非常に低いことが、依然として日本特有の大きな課題であり、さらに資源生産性の改善も求められます。経済大国と言われる日本ですが、持続可能性の観点からは、4軸の中で最も低い総スコアとなりました。

今後急速な少子化・高齢化の中で、成長至上主義の経済からいかに持続可能な経済システムにパラダイムシフトするか、その中でいかに新しい価値創造パターンを構築するかが大きな課題です。

3.社会

社会については、ジェンダーに関しては女性の社会進出が国際的にはまだ低い水準ではあるものの、90年に比べると若干の改善が見られ、多様性の観点からは好ましい傾向が見られます。

また同様に欧米に比べまだ規模がきわめて小さいもののSRIのような企業の社会的責任に目を向けた投資形態も生まれてきており、これらは社会変動の明るい兆しです。

しかし文化・伝統に関しては、日本的価値の大きな要素である伝統産業が壊滅的な状況にあり、社会全体ではやはり90年比で数字が下回りました。

4.個人

個人については、日本はある一定以上の生活の質はすでに確保されており、比較的高いポイントになっています。

しかし自殺者数が過去最高レベルにのぼり、OECD諸国の中でもきわめて高いレベルにあること、生活保護率に代表されるように生活格差が拡がっていることなど、持続可能性を損なう兆候も見られます。そのため、個人全体では社会同様に90年比で数字が下がっています。

自立した個人が老若男女にかかわらず自由に社会参加し、大きな較差なく生活を享受できるモデル造りが今後の課題です。