生物多様性・食糧・水

2013年04月08日

 

福島の有機農家、東京にオーガニックカフェを開店

Keywords:  食糧  NGO・市民 

 

JFS/Organic Farmers in Fukushima Open Organic Cafe in Tokyo
店長の阿部直美さん(左)と齊藤登さん


東日本大震災から2年を経た2013年3月16日、福島県産の野菜や米を使い、郷土色豊かな食を楽しめる「コミュニティ&オーガニックカフェ ふくしまオルガン堂 下北沢」が東京・世田谷にオープンした。

運営にあたるのは、福島県の有機農業を推進する福島県有機農業ネットワーク。震災後、福島の有機農家は大きな打撃を受けたが、さまざまな土壌改良を試み検査を重ねた結果、農産物への放射性物質の移行は極めて少ないことがわかってきたという。オルガン堂でも、来店者に安心してもらえるよう、すべての食材の放射能測定を徹底し、その結果を表示している。

同ネットワーク事務局長の齊藤登さんは、震災直後からネット販売や首都圏の復興イベントなどで福島産の農産物の販売に尽力し、そこで培われたネットワークが、ふくしまオルガン堂の開店につながった。齊藤さんは、「県外避難で家族が離ればなれになるなど、多くのものが分断されてしまった。このカフェがつながりをつむぎ直すきっかけになれば」と期待する。

ふくしまオルガン堂では、旬の農産物や加工品も販売。福島から避難している人同士、さらに福島と東京の人を結ぶ拠点として、農の文化を発信していく予定だという。

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