2012年01月08日
気象庁は2011年11月1日、2011年の南極上空のオゾンホールは、過去10年間の平均とほぼ同じ大きさまで発達し、長期的にみると依然として規模の大きい状態が継続していると発表した。
気象庁が米国航空宇宙局(NASA)の衛星観測データを基に解析した結果、南極上空のオゾンホールは、例年と同様に8月に現れたのち拡大し、9月12日に今年の最大面積である2550万平方キロメートル(南極大陸の約1.8倍)まで拡大した。この値は過去10年間の平均とほぼ同じで、規模の大きい状態が継続している。
フロンなどのオゾン層破壊物質の濃度はゆるやかに減少しているので、今後南極のオゾンホールは徐々に縮小していくとみられるが、オゾンホールの形成・発達は下部成層圏(南極上空約20km)の気温にも大きく依存するため、気象条件の変動により、年によっては今年より規模の大きいオゾンホールが発生する可能性もある。
世界気象機関(WMO)と国連環境計画(UNEP)が取りまとめた「オゾン層破壊の科学アセスメント:2010」によれば、南極上空のオゾン層が1980年以前の水準に戻るのは今世紀半ば以降と予測されている。
気象庁 「2010年のオゾンホールは1990年以降で3番目に小さかった」(関連のJFS記事)
http://www.japanfs.org/ja/pages/030657.html
2007年の南極オゾンホール 例年通り出現(関連のJFS記事)
http://www.japanfs.org/ja/pages/024662.html
登録日時:2012/01/08 06:00:15 AM
気象庁 今年の南極オゾンホール
http://www.jma.go.jp/jma/press/1111/01a/ozonehole1111.html