2009年04月07日
独立行政法人物質・材料研究機構は2008年11月26日、「都市鉱山」と呼ばれる使用済製品の山から希少金属回収するための簡便な手法を見出したことを発表した。
同手法は、これまで人手をかけていた解体・選別をせず、数cm角程度に粗く破砕した電子機器をそのままボールミルに装入・処理し、物質自体や接合部分の物性を生かして分離させるもの。
ボールミルにこれまでの粉砕限界を超える大きな処理物を装入することで、接合部やセラミックス、メッキなどの希少金属成分は優先的に離脱されて1mm以下の粉末状態になり、粉砕されにくいプラスチック、アルミなどの構造材分は板状で残る。これにより、それぞれを後工程処理にかけやすい状態で得ることができる。
この手法は、基本的に熱も水も必要とせず、これまでも粉末製造技術としてよく用いられてきたボールミルを使うため小型分散型であり、「都市鉱石」づくりに適している、としている。
登録日時: 2009/04/07 06:00:15 AM