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2009.03.12 Thu

放射性炭素で温暖化が土壌の炭素貯留能力に及ぼす影響を予測
JFS/Soil Carbon Storage
土壌の採取風景:Copyright 日本原子力研究開発機構


日本原子力研究開発機構と森林総合研究所の研究グループは2008年10月21日、岩手県安比森林気象試験地で、土壌中の有機炭素に含まれる放射性炭素の割合(同位体比)から冷温帯ブナ林土壌の炭素貯留能力を推定し、地球温暖化により、現在は主要なCO2放出源ではない比較的滞留時間の長い土壌有機物からの炭素消失が促進される可能性があることを明らかにした。

土壌には大気や地上植物の数倍に及ぶ炭素が蓄積されている。これまで、地球温暖化が微生物による土壌中の有機炭素の分解を促進させ、土壌からさらにCO2が放出され、温暖化が加速する可能性が危惧されてきたが、長期的な温度上昇に対する土壌の応答については解明されていなかった。

同研究では、土壌中の滞留時間が数百年~数千年の有機炭素は宇宙線起源の放射性炭素の同位体比で、数年~百年程度の有機炭素は1960 年代の核実験起源の放射性炭素の同位体比で特徴づけられることに着目。土壌有機物の放射性炭素同位体比を測定した結果、冷温帯ブナ林土壌が様々な炭素貯留能力を持つ有機物の複合体であることが解明された。

さらに、各複合体の温度変化に対する応答の予測結果から、21世紀末までの温暖化が、全土壌有機炭素の約50%を占める滞留時間が数十年~二百年程度の土壌有機物からの炭素消失を促進し、CO2放出量の増大に重要な役割を果たす可能性があることを明らかにした。土壌中での滞留時間が数十年~二百年程度の有機炭素の蓄積量を地球規模で算定することにより、将来の地球温暖化に対する土壌の応答の規模と時期をより正確に予測できると期待されている。

放射性炭素を利用して、温暖化が土壌の炭素貯留能力に及ぼす影響を予測
http://ss.ffpri.affrc.go.jp/labs/kouho/Press-release/2008/atomic20081021.pdf

より高精度の地球温暖化予測手法の確立に期待
http://www.jaea.go.jp/02/press2008/p08102101/index.html

登録日時: 2009/03/12 06:00:15 AM


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