化学物質

2008年03月27日

 

京大、液化DMEで都市河川底質からPCBを99%除去することに成功

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京都大学・高岡准教授・大下助教らの研究グループは2007年11月12日、有害物質ポリ塩化ビフェニル類(PCB)で汚染された都市河川底質から、常温・非加熱でPCBを99.1%除去することに成功したことを発表した。

溶媒抽出法はPCBに汚染された土壌や底質の処理方法の一つで、エネルギー消費量が少ない、大規模な処理装置を必要としないなど点で優れているものの、処理後の土壌や底質中には有機溶媒が残留するため、高度な加熱装置を用いて溶媒を分離・精製する必要がある点などが課題だった。

同研究グループは財団法人電力中央研究所の協力のもと、液化ジメチルエーテル(DME)脱水法を汚染底質中PCBの除去に適用。DME脱水法は同研究所が開発した液化DMEの吸水性を利用して常温で脱水する技術で、従来の高温で水を蒸発させる方法と比べて大幅に所要エネルギーを低減でき、汚染底質に適用すると脱水と同時にPCBも除去できる。

今後、同研究グループでは、抽出されたPCBの分解・無害化、DMEの循環再利用を含めたトータルプロセスの構築を行っていくとともに、DME脱水プロセスの更なる応用可能性の検討、スケールアップ開発を行っていく予定。



http://www.kyoto-u.ac.jp/notice/05_news/documents/071112_1.htm




登録日時: 2008/03/27 01:33:11 PM

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