エネルギー・地球温暖化

2008年01月19日

 

ダイハツ、CO2も出さず貴金属も使わない燃料電池の基礎技術を開発

Keywords:  省エネ  企業(製造業)  環境技術 

 

ダイハツ工業は、2007年9月14日、独立行政法人産業技術総合研究所と協力し、燃料電池車の電極触媒材料として欠かせなかった貴金属(白金)を全く使用せず、また、燃料には水加ヒドラジンを安全な状態にして使用することにより、CO2を全く排出しない燃料電池の新たな基礎技術を開発したと発表した。

今回の新技術では、アルカリ性電解質膜を用い、電極触媒に白金以外の安価な金属(コバルト、ニッケル系)、セパレーターなどの構成部品に安価な材料が使用できるため、貴金属の省資源と大幅なコスト削減が可能となった。

また、反応性に優れた水加ヒドラジンを燃料とし、電極触媒などを新開発することにより、白金使用の水素燃料電池に匹敵する0.5W/cm2の高出力が得られた。水加ヒドラジンは、液体燃料のため充填時の取り扱い性が良く、エネルギー密度が高いという特長を有し、CO2を全く排出しない、合成可能な循環型燃料である。

同社は、燃料タンク内でポリマーによって水加ヒドラジンを固体化し、衝突等による燃料タンク破損時の燃料拡散が人体・環境へ与える影響を最小限に抑え、燃料電池の発電時には再度適時、適量の液体として使用する技術を開発した。今後は、燃料を固体化するポリマーの性能向上、燃料電池の性能と耐久性の向上、インフラ整備などについて、さらに研究開発を進めていく考え。



http://www.daihatsu.co.jp/wn/070914-1f.htm


http://www.daihatsu.co.jp/wn/070914-1.pdf


登録日時: 2008/01/19 11:52:18 AM

英語記事はこちら


 


 

このページの先頭へ