エネルギー・地球温暖化

2018年07月08日

 

「福島の今」を伝える

Keywords:  原子力  震災復興 

 

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出典:環境省ウェブサイト

「福島の今」は、どのように伝えられているのでしょうか。また、今後どのように伝えようとしているのでしょうか。『アップデイトふくしま ~知って応援、伝えて応援~』第二章「福島の今がどのように伝わっているか~事例編~」から、教育、メディアの取り組みを紹介します。

グローバル復興教育の福島モデル構築への挑戦

福島大学が行っている「福島アンバサダープログラム」は、海外の協定大学から短期留学生を招き、福島大学の学生と共に被災地などを巡り、約2週間の期間で福島の過去、現在、未来の課題について理解を深めることを目指すもの。2012年からこれまでに12回実施され、154名の留学生が参加しました。

参加した留学生からは、「プログラムで学んだ福島の素晴らしい姿を、広く伝えたい」「事故から学んだ教訓はもちろん、福島にいる人の温かさ、素晴らしさ、福島の魅力も伝えたい」等の声が上がっています。受け入れ側の日本人学生からも「福島を世界に発信する自信がついた」との声が聞かれます。

福島大学では今後もプログラムを継続し、福島のことを伝えて福島の復興に貢献したいという外国人、しっかりと福島を英語で伝えられる日本人、そういった人材を育てていくグローバル復興教育の福島モデルを構築するとしています。

ソーシャルメディアの時代に福島をどう伝えるか

ディスカバリーチャンネルでは、東南アジアにおける日本への関心層に向け、福島の環境回復を広く紹介するドキュメンタリースタイルの番組を制作しました。3人の若者が福島を訪れ、「福島の今」を目撃し、人々から話を聞くことで体験を深めます。

3人はそれぞれ、環境系の科学者、ユーチューバー、写真家で、いずれもソーシャルメディアのインフルエンサーです。ディスカバリーチャンネルでは、事実を伝える彼らの真摯な語り口がディスカバリーのハリウッド的とも言えるジャーナリズムと結びついて、記憶に残るストーリーとして人々に伝わることを期待しています。

テレビ番組で海外に情報発信

テレビユー福島は、アジア18カ国で放送されている、日本の経済、ビジネス、文化、トレンド情報を紹介する番組内で、「福島の今」を伝えるドキュメンタリーを特集企画として放送しました。番組を通じて、福島のありのままの姿を伝えることを目指します。

自分たちで測り、知り、学び、伝える

2017年10月にカリフォルニア大学バークレー校で実施されたイベントで、福島から参加した3人の高校生が、震災体験からの学びや福島の未来に向けたメッセージを伝えました。イベントにはバークレー校の学生や大学関係者など122名が参集。多くの海外メディアにも取り上げられました。

3人はそれぞれ「放射線は、ある・ないだけではなく量の概念をもつことが大切。正しい知識をもって福島を見守ってほしい」「福島の魅力や良さを伝えれば人々の心にいいイメージが残るので、うつくしまふくしまを、日本だけでなく世界にも伝え続けます」「同じ福島出身でも被災経験や未来の捉え方は皆異なって当然のこと、柔軟な理解をしてほしい」と話しています。

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