震災からの復興

2016年06月16日

 

板橋の綿 広野町に里帰り

Keywords:  震災復興  市民社会・地域 

 

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東日本大震災の被災者支援プロジェクト「JKSK結結プロジェクト」が、東京新聞への連載を通じて被災地復興の様子を伝える「東北復興日記」。今回は、2015年12月18日に掲載された、オーガニックコットン栽培を支援する取り組みをご紹介します。

「私たちが板橋区内で育てた茶綿1.1キログラム、白綿500グラムです」。2015年11月22日、福島県広野町内で開かれた収穫祭で、私たちは、ふわふわの綿を「いわきおてんとSUN企業組合」代表理事の吉田恵美子さんに手渡すことができました。

東京の板橋区民と一緒にコットンを育てるため、今年、立ち上げた「いたばしコットンプロジェクト」は、いわき市を中心に進められている「ふくしまオーガニックコットンプロジェクト」との出会いから始まりました。

2014年6月、NPO法人JSKSからお誘いを受け、ふくしまオーガニックコットンを応援するボランティアとして、広野町にある綿畑の苗の定植に区民8人で参加しました。

暑い日差しの中、汗を流しての作業で、植えた苗の成長に思いをはせながら福島や広野町の復興に、板橋区民として何かできないかという思いを強く持ちました。秋の収穫に参加しましたが、オクラの花に似た黄色い花や、はじけたコットンボールからのぞくふわふわのコットンに感激。コットンを通して広野町とつながることをたくさんの人と共有したいと思いました。

いたばしコットンプロジェクトでは、2015年5月16日、吉田さんを板橋区にお招きし、復興の取り組みをお話しいただくとともに板橋のボランティアセンターの花畑に、区民35人で種まきをしました。市民農園や自宅ベランダのプランターなどでも栽培するため、参加した方々に種を持ち帰っていただきました。

8月中旬から雨の日が多く、日照不足のせいか、花がコットンボールにならなくて気をもみましたが、それでも皆さんが育てた綿をたくさん収穫することができました。無事、広野町に綿の里帰りを果たすことができたのです。

今後は区内の公園の使用や、小・中学校での栽培を通じた環境教育などを行い、栽培面積や収穫量を増やし、福島浜通りの皆さんと交流を続けていきたいと考えています。

NPO法人 いた・エコ・ネット理事長
横山 れい子

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