震災からの復興

2015年02月04日

 

高校生が できること

Keywords:  震災復興 

 

写真:東北高校生未来会議
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東日本大震災の被災者支援プロジェクト「JKSK結結プロジェクト」が、東京新聞への連載を通じて被災地復興の様子を伝える「東北復興日記」。今回は、2014年5月2日に掲載された、高校生が主体的に進めている「東北高校生未来会議」の取り組みをご紹介します。

2014年4月4日。参議院議員会館に全国から高校生100人が集結し、「東北高校生未来会議」が催されました。私は、主催者である都内の高校生たちのサポートに当たりました。そもそもこの会議の発端はと言えば、私の学習塾の教え子である高校生の一言でした。

「被災地の課題はまだまだ山積みなのに、自分の身の回りにいる人たちの無関心。それがもどかしい」と言うのです。その高校生は震災直後から、東北復興ツアーなどでよく東北に足を運んでいる生徒でした。

そこで私は、現状をただ嘆くのではなく、被災地の生の声を聞くきっかけをあなた自身が作ってみればとアドバイスしました。仲間とともに、フェイスブックを活用して被災地の高校生にも協力を呼びかけ、会の当日には岩手、宮城、福島の被災3県からの高校生が40人以上も集まりました。

会議では被災地と全国の高校生が入り交じり、被災地の活性化、防潮堤、エネルギー問題などテーマ別の10グループに分かれて高校生は何ができるかを議論しました。岩手県大槌町の碇川豊町長や、安部晋三首相夫人の昭恵さんも有識者として加わってくださいました。

午前中からグループで議論した成果を、午後に政策提言という形で、会場内で発表しました。最優秀賞を獲得したのは、若者が仮設住宅でホームステイして被災地の暮らしや食を体験し、全国から人を呼び込むきっかけにするとの提案でした。被災地の現場で「生の課題」をより多くの人に体感してもらうことが重要だという会の趣旨にも呼応する提言に、会場中から拍手がわきました。

来春の第2回東北高校生未来会議では、今回の提案の進展状況も報告される計画です。まずは被災地の声を被災地の人から直接聞く。そういう場を継続して設けるべく奮闘の日々は続きます。

一般社団法人リビジョン代表理事 斎木陽平

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