生物多様性・食糧・水

2013年08月24日

 

静岡・熊本・大分の農業が世界遺産に認定

Keywords:  生態系・生物多様性  大学・研究機関  食糧 

 

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静岡の茶草場農法
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石川県で開催された世界農業遺産国際会議で2013年5月29日、静岡県の掛川地域、熊本県の阿蘇地域及び大分県の国東地域が「世界農業遺産」として認定された。2011年には新潟県佐渡地域及び石川県能登地域がすでに認定されており、今回の認定で国内の農業遺産は計5カ所となった。

静岡県掛川地域では、茶園周辺で刈り取った草を茶畑の有機肥料にする「茶草場農法」により、半自然草地を維持する生物多様性保全への貢献が評価された。熊本県阿蘇地域では、世界最大級のカルデラ周辺に広がる草原を利用した放牧、採草、野焼きによって二次的自然を維持し、生物多様性と農村景観を保全。降雨が少ない大分県国東地域では、小規模なため池群を張り巡らせ、江戸時代から土地と水を効果的に利用してきた。日本一の乾しいたけ産地の形成や、国内で唯一シチトウイという多年草を生産している。

世界農業遺産は、次世代へ継承すべき持続的な農業システムを認定するもので、国連食糧農業機関(FOA)が2002年から開始した。世界で11カ国25地域(2013年6月現在)が認定されている。

 

 

 

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