お金の流れ

2013年03月01日

 

寄付市場を概観する「寄付白書2012」発刊

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2012年12月、NPO法人日本ファンドレイジング協会から「寄付白書2012」(経団連出版)が発表された。日本の寄付市場を概観するため2010年に初めて刊行され、今回が3度目。最新版では、2011年3月11日に発生した東日本大震災の復旧・復興に関する寄付やボランティア活動についても検証されている。

同白書によると、東日本大震災で国内各地から2011年末までに寄せられた寄付総額は、約6000億円(個人・法人含む)に上った。全国で8512万人が何らかの寄付を行っており、2011年における15歳以上人口の約77%に相当する。2011年の金銭による寄付者の割合は29.4%だった。

一方、2010年の寄付総額(震災寄付含まず)について、白書では1兆1831億円(2010年)と試算。これは日本の名目GDPの0.25%に相当し、アメリカの1.98%(2011年)、イギリスの1.0%(2011年)、オランダの0.73%(2011年)など、諸先進国と比べて概して低い。

同協会の鵜尾雅隆代表理事は、「2011年6月に導入された新寄付税制による寄付金税額控除のしくみを周知するほか、長期にわたって取引のない休眠預金(口座)の活用や、遺言により財産を寄付する遺贈寄付など、新しいしくみも活用することで、日本の寄付文化を発展させたい」と語っている。

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