2004年03月17日
Keywords: 化石エネルギー NGO・市民 地方自治体 政府 政策・制度 生態系・生物多様性
岩手県胆沢郡にある衣川村は、間伐材などの木材を高温でガス化してエンジンを回し発電する木質バイオマスガス化発電事業を2004年度から始めることを発表した。木質バイオマスのガス化発電の実用化は全国で初の試み。
村の資金や賛同者からの寄付金を積み立てた村資源循環型社会推進基金から約1500万円、環境省の事業補助金約2800万円などを財源として事業展開していく。事業計画では、村営の高齢者コミュニティセンター「黒滝温泉」に小型ガス化炉2基を設置、電力と熱を供給する。
一日1立方メートルのチップ材から民家10軒分に相当する約20キロワットを発電できる。電気は黒滝温泉の照明やサウナ、電気風呂などに利用する。エンジンの排熱も有効利用し、浴場で使う水道水を温めるのに利用する予定。
岩手県南部に位置する同村は人口5.300人足らずの村。面積の8割を森林が占め、林業が長期にわたって低迷するなか、間伐材の利用を促進するため、木質資源のエネルギー利用に着目。2001年に経済産業省の外郭団体「新エネルギー・産業技術総合開発機構」(NEDO)の委託事業として、木製チップを使ったガス化発電の可能性を調査し、今回の事業化に結びつけた。
登録日時: 2004/03/17 10:23:19 AM
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