持続可能な日本のビジョン
| Posted by jfs |
2006.01.28 Sat

私たちが生きるこの日本が、今後数十年、数百年に渉って豊かな社会であり続け、持続可能な社会を実現するためには、現行の社会モデルの変革、パラダイムシフトが不可欠と考えます。以下に「2050年の日本が持続可能な社会をある程度まで実現している姿」を4つの基軸ごとにまとめました。


持続可能な環境

環境は持続可能性の母であり、持続可能性の最も重要で、包括的概念です。

自然環境は、生態系が維持され、日本の在来種が絶滅危惧種も含めて手厚く保護され、生物多様性が守られます。生命のゆりかごである干潟や湿地は、それらの生み出す付加価値や資産が環境会計により科学的に適正評価され、これ以上破壊されたり、埋め立てられることはありません。厳格な環境アセスメントによって不必要な公共事業はもとより、生物多様性を損ねる開発は行われません。今後行われる開発事業は、自然修復に向けて投資がなされます。生態系の基盤である原生林も保護され、森と海とが深くつながり、それが日本の自然循環のベースとなります。

風土環境は、人と自然とが共生する田園や里山、鎮守の森、疎水といった日本古来の知恵によるくらしと自然環境との調和のしくみが、世代を越えて継承されます。環境教育は、学校・社会教育においてそれぞれ大きく進展し、一人ひとりの環境リテラシーが向上し、生命を大切にし、「もったいない」をひとつの価値基準としたグリーン購入、エコライフが当たり前のこととして定常化します。

個人の価値観を基盤としたライフスタイルの大きな転換と、社会システムのパラダイムシフト、持続可能な経済への構造改革が三位一体となって推進された結果、バランスの取れた調和が実現されます。それにより、京都議定書の達成も含め二酸化炭素の排出量は大幅に減少し、廃棄物も大きく削減され、環境と経済の好循環がシステムとして定着します。都市においてはヒートアイランド現象が解消され、光化学スモッグの発生も抑えられます。



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| Posted by jfs |
2006.01.28 Sat

持続可能な経済

経済は、地域分散型の自給自立型の経済システムを基本的に志向します。

そのために、各地域で人口は安定的な規模に維持され、文化・文明的多様性、発展性のために海外からの移民を適正規模で受け入れ、環境容量の中で養える適正規模人口をバランスよく維持します。食糧自給率、エネルギー自給率の向上を経済政策の重点課題のひとつとし、長期的には100年レンジで100%自給を目指します。

自然は自然資本の観点から、森林資源など適切な管理と先進的な技術開発により活用され、地熱、波力、バイオマス、水素エネルギー、燃料電池、ヒートポンプ、風力、太陽光発電など日本の自然環境と先端テクノロジーを生かしたエネルギー開発が進みます。

資源循環、ゼロエミッションが経済システムの基盤として確立します。海外からの物質(食糧、水を含む)・エネルギー輸入の依存度は大幅に低減され、グローバルなマクロ環境負荷削減に、日本が大きく貢献します。循環経済の観点から、難分解の化学物質は基本的に作らず、使いません。

産業は、日本型の新たなビジネスモデルを産官民の枠を超えて創出します。以下の要素をジャパンバリューのコアコンピタンス、国際競争力とします。

  1. 伝統的な匠の技と、ロボットやバイオなど、最先端の技術と融合させた新しい付加価値を持った、環境効率の高いモノ作り。次世代の新しいプロダクトサイクルの創出
  2. 伝統芸能や芸術、文化の海外への輸出
  3. 環境文化を基軸とした観光、エコツーリズム
  4. デザイン力、漫画やアニメーションの輸出
  5. 地方の風土力を生かした酒や食文化の産業化、コミュニティビジネスモデルの発展
  6. 第1次産業の復権。自然や生態系を守りつつ、地域文化・食文化と融合した新たな価値創造型農林水産ビジネスモデルの創出

新しいビジネスモデルの中では、自給自足、地産地消が進み、その結果たとえばフードマイレージやバーチャルウオーターで測定されるような環境負荷は削減され、都市と地方との地域間格差も減少します。市場・経済は徒に規模や成長のみを追うのではなく、経世在民の本義に戻り、倫理・正義を内在化させ、弱者からの搾取ではなく、三方よしの共生の産業プラットフォームに、より大きく転換します。

企業はビジネスの本業で社会に貢献し、ステークホルダーへの情報公開を進め、どんなビジネスモデルも資源生産性、環境効率を組み込みます。政府予算は適正に管理され、負債をこれ以上増やさず、国民が納得感を持って支払う税金の範囲の中で賄われます。



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| Posted by jfs |
2006.01.28 Sat

持続可能な社会

多様性が、豊かな社会づくりにあたり、より重要な基礎概念となります。

それぞれの地域コミュニティは、各々の自然環境や風土、伝統、文化を基盤として、一つひとつが異なる、自立した個性豊かな多様な社会システムを構築します。個性ある持続可能性指標がすべての町で作られます。

多様な社会システムの上で、地場産業が健全な発達を遂げ、地域ブランドが数多く立ち上がり、スポーツ振興も含め、コミュニティビジネスが隆盛になります。これが地域の持続可能な経済のひとつの支えとなります。

都市と農村とは乖離した存在ではなく、高度なモビリティシステムやITインフラによって多面的につながり、活発な相互交流により、互いの信頼関係が形成されます。都心部内では自転車がより積極活用されます。

ジェンダーの観点からは、女性がより広範に社会参加します。多様なNPO,NGOが輩出、活躍し、企業や行政、市民の橋渡しをします。伝統・文化が保全され、進化し、次の世代へと引き継がれていきます。こうして様々な社会資本が蓄積され、互いに融合し、新たな知と文化が大きく花開きます。

政治における意思決定や政策立案においては、つねに持続可能性の観点からそれらが多様なステークホルダーによって議論、評価された上で、決定され、プロセスと結果とが情報公開されます。

国際社会において、日本は世界中の人々から信頼される持続可能な平和国家として存在します。アジアの隣人たちとの協力・協調関係を強め、日本型の価値創造モデルや文化・哲学を広く共有し、互いに学び合うことで、日本からアジアへ、世界へ、信頼関係を深めます。日本の特色である先進的な環境技術を活用すると共に、フェアトレードを積極的に推進し、途上国の支援と教育に貢献します。



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| Posted by jfs |
2006.01.28 Sat

個人の豊かさ、生活の質

人々は積極的で豊かな生活者、責任ある消費者となります。

生活者としては、自然の摂理に沿って、自然の恵みの中で暮らし、大量に消費することより、生活の質に重点を置き、スローライフへゆるやかに移行します。もったいないの精神で、足るを知り、手を使い、身体を動かし、長寿を維持しながら、物質的な豊かさと精神的な豊かさのバランスを求めます。

コミュニティの原単位である家族のために費やす時間が増え、さらに隣近所との健康なお付き合いも復活し、一人ひとりが市民意識と責任を持って街づくりに参画し、協働します。

消費者としてはグリーン購入や倫理的消費、フェアトレードの目線を持ち、自らの消費行動が社会に与える影響を考え、時に企業や市場に対して発言や行動を行います

働き方も変わり、たとえば知識社会におけるナレッジワーカーは、在宅で仕事ができる機会が増大し、子供を持った人でも仕事を続けられる等、社会参加、職業選択の選択肢が多彩に拡がります。それぞれの人が自らの天職につきます。労働の量よりも質がより重要になります。

それぞれの夢や希望の実現を社会が後押しするシステムの中で、個人は生涯学習・能力開発をすることができ、共に学び、成長します。

子供のいじめはなく、老人は社会の先達として尊敬され、安心して老い、天寿を全うします。老若男女、誰もが笑顔で、安心して、健康に暮らします。

宗教政治思想の自由が守られ、高い倫理と信頼によって、搾取でなく相互の助け合いにもとづく、結いの精神でつながりによって生かされる社会、個人の夢や希望の実現を、社会が後押しするスタイルが確立されます。



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