2002.08.26 Mon
設立趣意文

古来日本は、たとえば江戸時代が循環型社会だったと言われるように、持続可能な社会へのさまざまな知恵や匠を持っていました。明治維新による文明開化、大正、昭和の幾たびかの戦争、戦後高度成長の時代を経て、公害問題を経験し、いくつかの非連続な変化の中で、いつの間にか、私たちは古くからの伝統、「もったいない」に象徴される環境親和型の価値観を喪失してしまったかにも見えます。

21世紀は環境の時代と言われます。資源の枯渇、エネルギー危機、食糧問題、地球温暖化、環境ホルモンのリスク等、地球規模で、私たち人間の営みが、自らの存続を危ういものにしています。日本のみならず、全世界で、経済成長至上主義の価値観を転換し、持続可能なモデルを構築することが、人類共通の、早急な課題となっています。

こうした中で、私たちは2つの大きな問題意識を持っています。

日本では近年、行政、自治体、企業、研究機関、NGO、市民、さまざまなセクターで環境へのめざましい取り組みがなされているにもかかわらず、セクターの垣根を越えた、大きな潮流にまで、裾野が広がりきれていないこと。そのため、確固たる理想像「持続可能な日本のビジョン」が、社会の共通認識としていまだに見えないこと。
日本の環境への取り組みが、海外に十分情報発信されていないこと。相変わらず欧米からの一方的な情報流入ばかりが先行し、近隣アジア諸国との環境パートナーシップにも乏しいこと。そのため、日本が国際社会において、いまだに環境後進国であるように誤認されていること。
私たちに残された時間を考える時、セクターの垣根を越えて、お互いが連携し、個々の動きをより有機的に一本の線につなげ、あらゆる英知を結集することが急務です。

私たちはここに、よりダイナミックな環境コミュニケーションのプラットフォームとして、Japan for Sustainabilityの立ち上げを宣言します。

日本における多様な環境への取り組み、知恵、思想を海外のあらゆるステークホルダーに積極的に発信することで、世界を持続可能な方向へ向けることに、日本がより主体的に寄与することを目指します。そうした発信への全世界からのフィードバックに謙虚に学ぶことで、日本の活動の質をさらに高め、アジアとも連携することで、コミュニケーションをグローバルに発展、進化させていきます。

データで客観的事実を押さえ、オープンプラットフォームの上で、日本や地球のSustainability Indexを広く議論し、共に策定し、積み重ねたコミュニケーションの成果を、日本から世界への政策提言につなげます。

Japan for Sustainabilityは最初は小さな窓ですが、この窓は多くのステークホルダーの参画により、持続可能な社会を作るためのプラットフォームに育つと確信しています。


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